こんにちは。サイちゃんです。
(プライベートブログも立ち上げてます)
ここに1冊の画集があります。
これはボクが美大受験生のとき、
なけなしの小遣いをため、購入した
憧れのイラストレーター!!!
ペーター!!!
ペーター佐藤作品集
です。
ピーター(池畑慎之介さん)
じゃないですよ(笑)
↾↾上の作品集がボク所有本。⇃⇃下画像は装丁リニューアル本(2015年刊)
定価は安くなってますね^ ^
当時、定価2800円!
安いのか!高いのか!
でも10代のボクにとっては
書籍代に2800円でもなかなかプレッシャーが
かかる値段です。2800円あったら、
ポスターカラーが10個以上は買えたはずww
セコイ〜〜〜〜〜っ!
いやいや、そういう事じゃなくて……
買ってよかったなあ〜。値段じゃねえな。と
思い出とともに自分の糧になってる事は確かです。
お金は先払いで循環してるんです^ ^⇀コチラ
ペーターさん、惜しくも故人ですが、
いまでもポストカードで
氏の代名詞、パステルで描いた
人物イラスト群は売られてるので、
目にした方も多いのでは。と思います。
高校時代、この方の絵をNHKドラマのオープニング(かエンディング)で
見かけたり、PARCOの宣伝でも目にして、
センスの塊だな〜と感じた事を覚えています。
新しいっ!おしゃれ〜♪と。
イラストレーターという職業に憧れていたんで、
その想い強し!でした。
そのパステル画は人物モチーフがほとんど。
外人モデルや俳優は彫りが深いので絵に描いても、
陰影が強く出せるしカッコよく描けるのはまあ想定内wですが、
日本人ののっぺりした顔も素晴らしく美しく見栄え良く描いてしまう。
大げさに言うとご本人より数倍魅力的に仕上げてしまうのです!
それは写真ではできないイラストレーションならではの表現といった体です^-^
感性の赴くままにサササッーーっと描いたようなスピード感あふれるタッチ。
その絵のテーマによって微妙に視線が集まるところを変え、
ある時は徹底して写実的に、またある時は顔の一部分のみ描き、他はラフな線のみ。
そしてまたある時は油絵画のごとくパステルをコッテリと盛り付け雰囲気のある絵を
仕上げる。まさに変幻自在…..。
一見、同じようなタッチのイラストに見えても
一枚一枚コンセプトが違う事が見受けられます。
おしゃれなうえにそういう主張が見えるところも好きでした。
ドローイング(線)のスピード感ゆえ、
想像するに1枚にかける時間はそんなにかかっていないんじゃないかな〜。
しかし、例えば夜に描いた絵を翌朝、冷静になって見直して…..
客観的に捉え直す作業、そして若干の修正というのはされていたようです。
夜中に描いたラブレターを翌朝見ると恥ずかしくなる。
その内容を訂正するような体でしょうか。
違うか……(笑
さりげなく使っている線のテクスチヤーや効果線も
その人物にあった感性で、サラサラ〜〜と描いてるようですが、
よく見ると実に計算され尽くしたかのような描き方。
⇂⇂⇂ポストカードは数多くあります。これでメッセージ送ったら喜ばれるのでは!
色彩も唸るほどにw美しい!
んで……当時、なぜ惹かれたのか。
その理由の一つに、
しっかり描くべきところと、
サラっと流すところの絶妙なバランス感覚。
これを参考にしたかったんだと思います。
眺めてイイナ〜で終わるんでなく、
なにか自分のものにしたいと思ったんだと思います。
(超生意気ですが…..笑)
当時、デッサン教室の先生は、
「どこかに視線を集中すると他はボケる。
そういう要素もデッサンの一部としてとりいれてもいいのでは。」
というような事をおっしゃってました。
自分の中でその言葉とリンクしていたからではないかと思うんです。
受験生時代は自分に吸収できるものは何でもしたい!と
自然と一生懸命になっていたんでしょうね^ ^
必死に….そして楽しく模写をしていました(⌒-⌒)
先生にも恐る恐る(遊びの延長なので…..)
見せた記憶があるんですが、
「ふむ、なるほどね。知ってるよ。このイラストレーター」
と言われましたが、それが良いか悪いかは
言ってくれなかったと思います。
でも、先生は
「とにかく自分でいいと思った事はやってみなよ。」
という事を言われてたんで、自宅で模写は続けてたように思います。
それが目に見えて効果的だったかは分かりませんが、
なんかしらプラスにはなっていたんじゃないかな〜と思うんです。
⇃⇃⇃ペーターさんの足元に及ばなすぎる…10代の頃の模写イラスト
この作品集には、
ペーター佐藤さんの代表作群、80年代の人物パステル画を中心に、
70年代後半のエアブラシでモダンなキャラクターを描いた作品も多数掲載。
(このタッチは個人的にはあまり好きではないです…)
そのタッチが固まるまでの試行錯誤しながら仕事をされていた
時代のアートワークも年表とともに数ページ割かれています。
超大御所イラストレーターの宇野亜喜良さんはじめ
いろんな人の影響を受けてるな。というのは見てて分かりました。
ペーターさん程の人でも昔はいろいろと迷ってたのかな〜?
じゃあ、ボクもいっぱい悩んでていいんだな。
などと少しホッとした気持ちもあったように思います。
この作品集、並製(ペーパーバック仕様)で100ページ強なんですが、
ひじょ〜〜に中身の濃い内容で、浪人時代、美大生になっても
事あるごとに引っ張り出して見ていた記憶があります。
30年近く経ちますがいまだにパラパラと見だすと、
いつのまにか時間が過ぎ、見入ってしまってます。
こういう思い入れのある本はなかなか手放せません。
ページをめくるたびに当時ひとつの目標に向かい
ガンバっていた自分を思い出し、
身が引き締まる思いがするのです。
ではでは、今日はこの辺で。
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