こんにちは。サイちゃんです。
(プライベートブログも立ち上げてます)
このブログはいつ、どの記事を見ても良いように季(時)節ネタは
なるべく取り上げないようにしてるんですが…..
ちょうどいまは受験シーズン真っ只中!!
例外で……石膏デッサンについて僭越ですが書かせてもらいますw
先に言っておきますが……
(一応、30年前のボクのものです。7〜9時間で描いたもの)
下のデッサン群は、まだまだっ弱いです。
当時もデッサン教室の先生に言われてました。
「まだ弱い。もっともっと強くしないとっ!」って。
じゃあ、具体的には?どうすれば?
ってなるんですが、そこはなかなか諭してくれないというか、
自分で身を持って解れよっ!って教えなんで……。
だから、すご~~~く悩むんですよ。
頭で考えるとともに、手を動かしつつまた考える。
そして参考作品の良い部分を探して勉強する。自分に当てはまる部分は盗むw
先生はあんまり推奨しなかったけど、デッサンノウハウ本を見まくるetc.
建設的(前向き)な悩みなんで、大いにけっこうだったと思うんです。
体全体で悩んでました!
そうすると、あるときフっと分かる(肚に落ちる)ときがあったりするんです。
これにも書いてますがそれの繰り返しでした。
先生からはヒントはもらえるんですが、答えは教えてくれない。
なにせ絵ってものはカタチがあるものなんで…..それがすべてです。
「言い訳」は効かないんですよ。
そういえば昔、ある人が仕事とは関係なく
「この人の絵を装丁に使うのはどうでしょう」と絵の見本を持ってきました。
「ああ、そうなんですか。じゃあ、ちょっと拝見。」
「あの~~、まだコレ未完成だそうで。それを念頭に置いていただけると….」
「ええっ。未完成な絵をボクにタッチ見本として見せるんですか!」
「じゃあ、この人は納品の時も言い訳しそうじゃあないですかっ。笑」
ってww思わず皮肉をこめて言っちゃいましたが。
きっとなにかのタイミングがあったんだと思います。
しかし、それがすべてだとも言えると思うんです。一事が万事で、
なにかに言い訳する人は、
きっと状況が悪くなればなるほど「言い訳」する人だろうな。
と、そんな人に仕事を頼むんだろうか……と….そんなコトもありました。
デッサンに言い訳はできませんっ。
美大受験は特に制限時間のなかで仕上げなくてはいないですしネ>
時間がきたら、そこまで。試験官に
「時間がなくてできなかったんです。」
って伝えても
「ああ、そうなの。」
「受かんなかったら、また来年受けに来てね」
ハイ。それで終わりです。
……悲しいかな。結果がすべてです。
石膏デッサンは、ただの白い石膏像を描く行為です。
像もその辺に置いてあれば、なんだかかっこいい西洋人の胸像です。
豪奢な洋館にオブジェとしてあったら、ますます映えそうだし活きてきますよね。
ただ、これがデッサンのモチーフになると、
そりゃあ奥深いモノになるんですよ。ウン。実に深いですよ〜。
色のないシンプルなものなんで、余計すべてがみえてくる。
という性質があります。
「形」がとれてるか。
「量感」を描いてるか。
「空間」を表してるか。
これが石膏デッサンで大事な要素です。
ついでに
「似てるか」も描ける人はまあアリwです。
似てないと「アレっ」って違和感を感じますからね。直感で。
似てねえ~~~って若干冷めますしね。
下の3枚は似てるだろうか……
不安になってきた。
これ、ジョルジョという像です。クールな顔つきで
周りの女子ではファンが多かったです(笑
Wikiでもイタリア語の男性名と出てる。なるへそ~。
この表情で女子を口説いてたんだな(笑
全体には、大きな動きのない像です。
なので、量感は一目で分かりやすいんで大事な要素ですよね。
石膏像を描くときに、特にこういう胴と頭みたいな超シンプルタイプは
首の根っこ。ここを特に注意して描くと良いと思います。
だって、重い頭(と首)が垂直にグサっと乗ってるんですからね。
それを支える接地面を描かないとダメです。
そういう面では、このデッサン。まだまだ甘いっス。
あと、マントの結び目がポイントで、ボクはココを軸に空間や、
それぞれ部位の位置関係を確かめながら描いていきました。
(後で若干ズレることを書いてますので、不思議に思うかも。ですが)
ボクはどうしても顔を似せたい、ちゃんと表情を描きたいって意識が
最後まで取れなかったんです……。
こう眉間にシワを寄せながら、
「ちょっと待ってよ〜〜」とか言ってそうな微妙な表情(笑
実に魅力的ですからね♪似せたい〜〜っという意識がでてきてしまいました….
石膏デッサンすべてに言えますが、
まずは全体の塊、量感が見えて、
その後に動き、造作(表情)が見えてくる。っていうのが理想かなって思います。
(あくまでもボクの考え)
動きがないという点では、このゲタにも同じことが言えますね。
ジョルジョよりもない……wwww
ドーンと胸をはった貫禄のある体躯にパンチパーマの
ダルマ顏がのっかってるだけです(^_^)
シンプルです。だけど、シンプルなほどごまかしが効かないんで
ムズイんです。もう何度も書いてますが…..
これも量感(全体のボリューム)の表現が大事ですよね。
この胸のハリがパ=====ンと出てるか。
そこにかかってるといっても過言じゃないデス。
あと、石膏像は頭、首、胴体の回り込んで行く表現。
ここはホント気を遣って表現していかないと…..
まあ、とにかく全部気が抜けません(笑
前から思うんですが…..
作家の佐藤優さんに似てるよな~~~~。
次のヤツはモリエールという像。
現世にいたらイケメンでしょうねw
くるりん(天然)パーマのヒゲおじさん。
調べると17世紀仏の俳優、劇作家のようですね。ウン、納得!雰囲気あるw
Wikiに載ってる肖像画、像にそっくりだ!
これは全体のボリュームと、けっこう横幅のある像なんで、
そのスケール感。あとはネクタイと首との間にできる空間表現。
そしてネクタイの立ち上がり度。これもポイントです。
石膏像それぞれには、やはり描くポイントがあって、
そこは押さえていけると、良いデッサンへの近道になるのは確かです。
この角度からだと、下部〜側面に向かう断面がありますね。
そこもかな〜り重要です。ココをしっかりと描くことによって、
奥行きを表現出来るからです。
というか、もうちょいツッこんだ話をすると、
上に書いた事とすこ〜〜しズレるかもしれませんが……
石膏像を人間のそれぞれの部位、表面、裏面(断面)という意識を持ってみてしまうと
惑わされてしまうんです。
ボクもその意識はなかなか消えなかったです。
ついぞ消えなかったナ…..
似せたいって意識があったし….
かぎりなくゼロ意識にもっていくと、目、鼻、口、髪の毛、そして断面という
概念さえも消えて、ただの石膏のデコボコの塊として見えてくるんです。
そうすると、そのモノを描けば良い。ということになります。
なぜ、それが良いかというと….造作を描きたい意識が強い場合、
その部位ばかり目立ったデッサンになりがちで、結局は一体感のない、
位置関係も曖昧なデッサン…バランスのよくない絵になってしまうんですね。
これは先生に何度も言われた事でした。
似せる(意識)がないほうが(結果的に)似る。描ける。
いやあ、なんだか禅の世界みたい…..奥深い。
きっと生徒それぞれのステージにあった言葉を選ばれてたんで、
なかなか全体をひとつのモノとして捉えきれてなかったボクに
は必要な考えだったんじゃないかと思いますが…..
さて、ズラズラっと書きなぐってしまったので、まとめてみます。
・石膏デッサンは形、量感、空間をしっかりと描く。
ついでに似てるっていうのもアリw(本人の努力で!)
・シンプルな像は、特に首の付け根を意識して描く。
重い頭(と首)が乗っている事を念頭に。
・ひとつの塊として捉えるのはとても大事。
特に頭、首などの回り込む空間表現は気を遣って。
・個々の石膏像の描くポイントは必ずある。
そこを押さえると良いデッサンに繋がる(ポイントは各自先生に聞いてください)
・描いたデッサンはまず全体の塊、量感が見えて、
次に動き、造作、表情が見えてくるイメージが理想(これはボクの持論デス♪)
というような感じです。
なにか、石膏デッサンを描く際の参考になったらウレシいですw
平面構成についてはコチラ
プライベートブログもあります⇀コチラ
ではでは、今日はこの辺で。