こんにちは。サイちゃんです。
デッサンって、鉛筆のトーンを重ねて、
重ねて、
重ねて、
できていくんです。
トーンとは「黒の階調」のことです。
(木炭デッサンは、またちょっと違いますが、
ここでは鉛筆のことにしぼりますね)
まあ、だいたいB、2B~4Bあたりの鉛筆を使っていたかな~。
キャリアを重ねていくと技法としてはシャープペンの鋭利な
芯タッチを味付けで使う人もいたようです。
鉛筆の濃さも使い分けていましたね~~。
ぞれぞれの場面で。
当然、鉛筆削りなんか使いませんよ(笑
カッターで削ります。
と聞くと、えっ、今の時代に。みたいに感じるかも。ですが。
例えば、デッサン試験でチマチマ鉛筆削りで削ってなんかいたら、
逆に時間かかるし、電動削り機なんて考えられない(爆)
持ち歩くの、重いし。。。。
まあ、慣れるとやたら早く、そしてキレイに削れるようになります。
これはデッサン歴が多くなるほど、そうなります。
ときには、描く部分、モノによって削り方を鋭利にしたり、
丸みをオビさしたりなんかもしますよ。
そして、そこで登場するのが鉛筆のトーンなんですね。
上でも書きましたが「トーン」です。
一般的な「黒色」を想像してみてください。
絵の具でべたっとぬったような黒と、2Bの鉛筆で、一本一本線を重ねて
結果できた同じ黒(クロスハッチング)。一見、濃さは同じなんですが。。。。
これが、デッサン上では全然意味が変わってくるんですよ。
というのも、例えば丸い物を描くとしますよね。
その丸みに沿って線をいれていく。それによってできてきた
トーン。黒色は、「形」を作り上げていくんです。
一方で、濃度は同じ黒でさらっと塗った場合は、
一見遠目で見ると同じような形に見えるんですが……….
デッサンから迫ってくる迫力が違うんですよ。
モノを描いている絵自体に「気」が入っているといいますか……..
これは、一時期、ボクが迷ってた時期がありまして、
鉛筆で描いた跡を「こする」技法。
これをやたら使っていた時代があったんですね。
さらさらっと描いて、布または指でこすってしまう。
技法としては、効果的に使うには活きるやり方のひとつなんです。
何かをきっかけに知ってしまったんですね(笑
一見、きれいなグレー階調ができるんで、
なんだか描けちゃった気分になってたんです。
でも、先生は「どう思う?これ?」的に、あまり助言もしてくれない。
自分はいいんじゃないかな。と本気で思ってたんで、
「ン~~。良いと思うんですけど。。。」みたいな(苦笑
今思うと、けっこう迷走していました。3ヶ月くらい。
うろうろ同じステージをさまよっていたんじゃないかな…….
でも、やっぱり
「違うよ。」
とは言ってくれないんですね。先生は。
考えさせて、自分で「やっぱり違うんだな。」って納得、確信するまで、
待ってくれてたと思います。
これですね~~~。早く上達・合格させたい教室は、
サササッと、技法を教えて、
「こういう風に描かないとダメだよ。」
って言ってくれるかもしれないです。それのが早いですから!
そして、そのままサクっと合格するかもしれんです。
それもアリなんだと思いますよ。
合理的だし、浪人しなくても済むかもしれないし。
ただ、先生は常々、
「ウチは受験のための教室じゃないんだよ。
もっと先を見てるんだよね。」
とおっしゃってました。
ボクは、正直早く美大に行きたかったですから、
「何言ってるんだろう。早く美大に受かりたいよ。」
「描き方、教えて下さいよ!」
って思いも当時はあったんですね。
ただ、
ただ、
ただ、
教室を卒業した人で、いま同業界隈にいる人、ほとんどが
そこで学んだことが、応用できて、そのまま今でも仕事、
ひいては人生に活きてるって言いますね。
要するに、
「モノヅクリの基礎」
「自分で考え、自分で判断し、自分で行動する」
という自我(我ではありません。自立心のことです)の強さ。
これを辛抱強く、先生も待ってくれて育ててくれた。
そんな風に思ってます。だから、
デッサンの指導よりもっと大きい枠でとらえた、
人間の指導、再教育をしてくれてたんだなって、実感してます。
追伸:デッサン、イラスト描きに効く!本のレビュー頁を作成しました。ココ。今後もどんどん加えていきますネ。
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ではでは、今日はこの辺で。